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「祥太、亮輔どう?仲良くなれそう?」 日曜の夜、ご飯を食べながら聞いてみた。 楽しそうに過ごしてたと思うけど、気を使ってたかも知れない。 朝から祥太は図書館へ行って、帰ってきた時には亮輔も帰っていた。 「…うん。紗奈の彼氏だし仲良くするよ?話しやすかったし…。」 「亮輔は、祥太の事めっちゃ褒めてたよ?自分は図書館なんて、行った事ないって…。」 図書館の本の匂いが好きだった。 だけど、その匂いで私は眠くなる…。 だから、勉強しに行くと睡魔に負けて、結局何にも出来ずに帰って来てた。 それでも、受験はなんとか乗り越えたからいいけど、働き出してからは行く機会が無い。 「紗奈、雑誌買うなら図書館で読めばいいのに。図書館にも紗奈が読んでる雑誌、あるよ?」 「えっ?そうなの?ファッション誌だよ?」 「あるよ。そこで読めば部屋も散らからないじゃん。お金も使わないし…。」 知らなかったーーー。 最近の図書館ってそうなのかな? 前から置いてあったっけ? 「じゃあ、今度一緒に連れて行ってよ?祥太が勉強してる間、雑誌読んどく!」 「え〜…。」
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