act.1 兄と妹

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「例の……先輩が恋しちゃってるご友人さんですね?」 「こ、恋っていうか、尊敬してるの!!」 「そんな顔されて反論されても説得力に欠けます」 えふりちゃんがにまぁっと笑い━━ 「てか、先輩。その人とはどこまで行ってるんですか?」 「どこまでって?」 「だから、デートしたとか、キスしたとか」 「デート!? キス!?」 「む。その慌てぶり!! 行ってるんですね!? デートとかキスとか!!」 「してないしてない!!」 全力で否定する。 「あのね、えふりちゃん!! 遼ちゃ……いや、新田さんは兄貴の仕事仲間で親友で、いつも兄貴と一緒に居るから、その流れで……」 「その流れで何かあったんですよね!?」 「だから、ないってば!!」 私の様子を見て、再度えふりちゃんが「むぅ」と唸った。
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