act.5 実験施設島二号

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ぼすっと身体が大きな何かに受け止められ━━ (え?) 「大丈夫か?」 ぼそりと低い声でそう言われて上を向くと、大柄な男が私の身体を腕一本で、抱き止めていた。 「わぁぁぁ!?」 思わず、男から飛びのき、周りが一瞬、私の方を見た。 「……大丈夫そうだな」 男がもう一度、ぼそりとそう言って、ハッとなる。 (助けて貰っといて叫ぶって……失礼なのでは?) 「すすすすみません!! びっくりして!! つい!!」 いや、この言い方もどうかすると失礼なのでは━━ おたおたする私を見て、男がふっと笑った━━ような気がした。 「大丈夫なら、良い」 それだけを言って、男はのさのさと大柄な身体を揺らすようにして、行ってしまった。 「姫ちゃん、大丈夫かい?」
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