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「・・・・・さんは、ハンセン病は感染する病気だと思われていた時代に、社会や世間から偏見や差別をされても、何が生きる支えになったのですか?」
「それはですね、私達がそのような差別を受けても、人間として懸命に生きている事を誰かに知ってもらう事が生きる支えになりました。いつか必ず誰かが耳を傾けてくれる時が来ます。そうすることで、ハンセン病が伝染しないと証明され、治療薬も出来ました。私達は幸運だったんです。
でもですね皆さん、これはハンセン病患者の差別時代が終わっただけで、差別そのものが無くなったのではありません。
同じだと愕然とした例がつい最近ありました。
福島第一原発事故です。放射能漏れで避難してきた人達を、まるで病原菌のように煙たがる。
日本は広島・長崎の原爆を経験して、放射能は伝染病じゃない事をわかっているはずなのに、そのような差別を平然とする。
差別はいつの時代にも、形を変えて出てくるとこの歳で知りました。
そして、その差別こそが、人間の持つ<病気>なのだともわかりました・・・」
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