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「お婿さんか……幸ちゃんの嘘つき」
高校生になったら告白しようと思ってた。でもその前に二人は付き合い始めてしまった。
行き場をなくした初恋は、消えることもなくずっと心の奥底にいる。家が隣でよく顔を合わせるため、忘れようにも忘れられない。
「いっそフラれたら忘れられるのかな」
「南?」
「お姉ちゃん」
コンビニ帰りだろうか、コンビニの袋を片手に早苗が公園へと入ってきた。隣のブランコへ座ると、ゆっくりそれを揺らす。
「……明後日だね」
「ねー。早いよね」
「緊張する?」
「そりゃあね。でも幸志が一緒だから」
「そっか」
「……私ね、南に謝らないといけないことがあるの」
「何?」
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