はじめての彼氏

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24歳になった。 いや、なってしまった。 そろそろ『1度も彼氏できたことないの』と、言いにくくなってきた年頃だ。 そんなことを考えながら立花真衣香は、ビールを一口含んで何とか飲み込む。 (苦い……) 何故、飲み会となると最初はビールっていう謎の雰囲気があるんだろう。 と、いっても真衣香は会社の飲み会しか知らないので世間の声を大いに反映させているだけなのだが。 「真衣香!大丈夫?」 ガヤガヤとうるさいチェーン店の居酒屋。 その店内で隣に座る友人の優里が肩を揺らしてくる。 「だ、大丈夫」 「もうすぐ遅れてる最後の1人も来るらしいから揃うって」 「へ、へえ、そっか。わかった」
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