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(優里に頼まれて人数合わせで来たけどさぁ)
仕事終わりの金曜日。
飲むとしても優里と2人の方が良かった……なんて、口にしようものなら『だから彼氏ができないんだよアンタは!』と、怒られてしまいそうだと真衣香はビールとともに、その本音を飲み込んだ。
とは、いうものの。今日も、真衣香は俯き優里以外とは挨拶以外言葉を交わしていない。
賑やかな雰囲気に完全に怖気付いている。
「真衣香、普通に可愛いんだし、ちゃんと話せればすぐ彼氏なんてできそうなのになぁ!」
「……いや、可愛くないからこうなんだよー」
優里のいうとおり真衣香は目を引く特別美人とまで言わなくとも、そこそこに可愛らしい。
ほんのりとブラウンに染めたサラサラの肩につく程度のミディアムヘア。
カラコンなしでも黒目がちな二重の目。
形良くふっくらとした唇。身長は本人も悩んでいる150少しと低めだが、華奢な体系であるため好むものは好むだろう……という、優里の言い分を真衣香は何度も聞かされてきた。
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