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第1章 誘いの電話は突然に
『夏也! 明日ラーメン食べに行こうぜ! すっごい美味いやつ!』
一週間の内、休日を前に最もわくわく出来る金曜日の夜。夕飯の片付けを終えて、温かい炬燵でぬくぬくとしながら小説を書いていると、久しぶりに宵山から電話が掛かって来た。
また駅前の居酒屋に飲みに行こうという誘いかと思ったら、突然のテンション高めのラーメン提案で、私はかなり戸惑った。
『えっ? い、いいけど急にどうした? 珍しいな』
宵山がこんなにラーメンを食べたがる事なんて、これまでにあっただろうか。どちらかというと焼き肉派だったと思うのだが。
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