第1章 誘いの電話は突然に

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『ああ、さっき湊川の奴に頼まれてな。取材を依頼していた記者が、インフルエンザにかかって取材先に行けなくなったらしいんだ。その原稿の締切が明後日なんで、困り果てているんだと。湊川は別の仕事で動けんらしくて、他に頼める人が居ないって泣きつかれてな。代わりに俺達に取材して来て欲しいって』 (また湊川君絡みか……)  私は年末の雪女事件を思い出す。  事件の元凶は、湊川君とは何の関係も無く、むしろ彼は被害者だったのだが、私は何だか今回についても嫌な予感がしていた。
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