青い絵の具。

「うーん、なんていうか、そうゆうのとも違う気がするんだよなぁ、、う、痛たたた、」
「あんた体硬すぎ。…そうじゃなかったらなんていうのよ。」
「いや、だからなんていうか憧れ、…いったーい、」

体育の時間、ストレッチをしながら先生の話をしていたら彼女は思いっきりわたしの体を押した。
あー昔はもう少し柔らかかったのに。
容赦なくわたしの体を前に倒しながら話しかけてくる彼女に、わたしは痛いのを我慢しながら答えるのだった。

「まあなんでもいいけどさ、後から気づいたって遅いんだからね？」
「あと3ヶ月かぁ、」

12月の期末テストが終わったら返却期間があってそのまま冬休みになる。冬休みが終わったら大したこともせずに自宅研修期間にはいる。
先生に会えるのもあと少しだと思った。

「そうゆうけどさ、そっちこそどうなの？」
「え、わたし？」
「あれ、あれはいいわけ？」

少し離れたところに男子の群れに目を向ける。彼女が追うようにそちらに視線を移すと1人の男子がそれに気づき、こちらに軽く手を振った。
彼は同じクラスで彼女の幼馴染だ。幼馴染というよりも恋人に一歩踏み出せない、といったところだろうか。
まあ色々あるのよ、と彼女は少し困ったように言った。