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君去りし後に
あなたが去ったのがあまりにも突然だったから、まだ時々近くにいるような気がします。
あなたは心配性だから、きっとどこかで見ているんじゃないかな。
でもその姿は私にはもう見えないから、この小さな写真に話します。
あなたがいなくなってから、しばらく慌ただしい時間が続きました。
誰かがお葬式がめんどくさいのは、残された人の心を動かし続けるためだっていってたけれど、本当だね。
あれがなかったら、ずっとあなたのことばかり考えて凍ってしまったかもしれない。
あれからまだちょっとしか経っていないけれど、今はもう元気です。
ちゃんと仕事にも戻れたし、ご飯も毎日食べてます。
今日はあなたの実家に顔を出してきました。
お義母さんはお元気そうでした。
むしろお義父さんのほうが心配な感じで、お義母さんは「また子育てが始まったみたい」と呆れ顔でした。
これからも時々様子を見に行きますね。
そうそう、その帰り道でおもしろいことがあったんですよ。
電車の中であなたにそっくりな人を見たんです。
あんまり似てたから、つい声をかけてしまいました。
でも、不思議そうにしていたその人の顔、改めて見たら全然似てなくて。
あ、その人とはなんにもなかったですよ、本当です。
あなたがヤキモチ焼くかもしれないから、そういうことはまだしばらくしません。
明日は買い物に行く予定です。
お休みの日はしばらくは予定がいっぱいです。
新しい服を買ったりネイルをやってみたり、髪型も変えてみようかと思います。
それじゃあ、明日は早いので今日はもう寝ますね。
おやすみなさい。
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