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と、ふと、王子様のものらしき、勉強机の上に、置いてある、参考書や教科書が目に入った。
名前は…見えない。ただ代わりに__。
“◯◯高校 1年 1組”
と、で書かれていた。きっと王子様の字だろう。
少し乱雑で、でも、汚いわけではない。そんな字。なんか王子様らしいな。
って、えええ!王子様って年上だったの?
同じ歳だと思って、普通にため口でしゃべってた事を一瞬で後悔する。
「え、そう?何歳だと思ったんだ?え、夢羽は何歳?」
慌てて王子様に言うと、こんな返事が返ってきた。慌てて謝る。
「ご、ごめんなさい、中3です!」
「アハハ!べつにいいけど?へぇ~年下なんだ。うん。予想通り。」
と、また、無邪気に笑う王子様。それはずるいよ。
「すみません。中3だと思ってました…。」
「うん。幼いってよく言われる。大丈夫だぜ?しかも夢羽、中3だろ?ひとつしか歳、変わらねーし。」
…あ。たしかにそうだ。
「でも一応先輩だし。」
「はいはい。でも、俺、3月生まれだから、同い年みたいなもんだから。あんま歳とか気にすんな。」
言いながらわたしの頭をポンポンとなでる王子様。
あらためて王子様の優しさを実感した。🌙
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