現実世界で会えたなら。

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現実世界で会えたなら。

 「王子様って高校生だったんだ。」 わたしはふとんの上で、固まっていた。 …また、王子様の夢を見れた…。 正直、期待はしていなかった。きっと見れないだろう。と。 その驚きと、王子様が高校生だったという驚きが入り交じって、わたしの頭の中は朝からごちゃごちゃだ。 なるほど。王子様は高校生だったのか。じゃあ、王子様はクラスで、身長は低い方なんだなぁ。 ますます王子様が気になる。もっと知りたい。もっといろんな顔を見てみたい。もっとしゃべりたい。名前を知りたい。性格も知りたい。兄弟はいるのかな?親は?誕生日は? そう考えるだけで、わたしの胸は躍る。 今日もわたしは絶好調。 ふぁ~ぁっと、あくびをひとつ。今日も王子様を思い出しながら頑張るぞ。 と、わたしは心の中で、エイエイオー!と、こぶしを天に突き上げた。 かなわぬ恋。それは、まさにわたしの恋だよね。
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