文化祭本番:かわいい俺?!

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俺が視聴覚室に着くと、もうすでにキャストが揃っていて、俺が最後だったぽい。まあ、俺だけ化粧があったからな...。 「もう始まっ、おお、ほんとに冬山か?」 と王子役の山田が目を丸くして言った。 「ほんとに俺だよ、冬山夏でーす。いいなー山田めっちゃかっこいい衣装じゃんか、俺だけなんか違うくね?」 「俺は王子で、冬山は白雪姫なんだからしょうがないじゃん。まあ、似合ってるよw」 「笑うなよ...」 「それはともかく....冬山が来たので、リハーサル始めまーす!」  よし、覚えてきた台詞間違えないようにしないと。ここまで来たからには頑張る!全ては10万円分の食事券のために! 「冬山、お前演技いい感じじゃん!」 そう言ってきたのは魔女役の佐々木だ。 「衣装も似合ってるし、マジで女にしか見えん」 「それは、褒めてるのか..?」 「褒めてる褒めてるー」 「棒読みやめろw」 「へーいw」 自分が思っていたよりもいい感じだ。後は本番でミスしなきゃいいだけ。 そういえば、前にも山田に聞いたけど、結局狩人役どうするんだろうな? リハーサルにも来てなかったし。そこだけ不安なんだけど。 まあ、狩人とのシーンなんて俺が狩人から逃げるだけだし大丈夫か。 そう思っていた俺だが、まさか本番あんなことになるとは思いもしていなかった。
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