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瑛斗 Side2
今思えば、ゆっくりなんて呑気なことを考えていた俺がバカだったのかもしれない....
自分の気持ちに自覚を持ってからは、夏に自分のことを意識させようと色々仕掛けてみた。最初は、中二の終わりの冬休み、イルミネーションに誘った。
「瑛斗!凄いな!めっちゃ綺麗.....これ、犬のやつもかわいいなw」
「そうだね、夏のほうが可愛いけど..」
「ん?なんか言ったか?」
「何でもないよ.....」
「そうか?あ!あっちのやつも綺麗!瑛斗見に行こうぜ!」
「うん、」
最初から、素直になれるわけもなく.....
というか、夏、絶対僕の話聞いてないよね。うん..まったく..はぁ..これは最初から前途多難だな..
それでも、諦めたくない俺は、次に映画に誘った。恋愛に疎い夏なので、あえて恋愛映画を選んでみた。
「瑛斗、ほんとにこれ見るのか?男二人で見るような映画じゃない気がするんだけど...」
「見るんだよ。これ面白いって友達が言ってたから。」
「瑛斗がそう言うなら見るけど..」
勿論、この映画を見るのには、ちゃんとした理由がある。
それは、この映画の内容は、まさに王道の中の王道!高校生が恋愛をして女子が言うキュンキュンするシーンが多い映画だからって女子が言ってたやつだから。
女子におすすめの映画聞いといて正解だったな。夏はこれくらいの恋愛映画だったら、少しは恋愛について理解できるといいけど。
さすがに最初から激しいのなんて見せたら、きっと刺激が強すぎて失神しちゃうかもしれないからね。
そもそも夏はそういうことの知識があるんだろうか。
あんまりその手の話題は話さないけど、もうすぐ中三になる年頃だから、さすがに自分でしたことあるよ....な?
自分の気持ちに気づいてからは、夏でしかしてない..。
さすがにないとかだったら、
純情すぎて..やばい..
可愛い。
いつか俺がやってあげたい....夏の悶える姿想像しただけで勃ちそう...。
そんなこと考えてる場合じゃない。そろそろ映画始まる。
夏、これ見て少しは、意識してほしい...。
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