1人が本棚に入れています
本棚に追加
発熱は、四日間続いた。心なしか、学校に行かなくてすむという、安心感が大きく、学校を休んでいる合間は、自室で小説を読んだり、ゲームをしたりして過ごしていたような気がする。
この四日間は天国だった。
しかし、やはり、極楽な状況は長くは続かないもので、四日後には熱は下がっていた。
ちなみに、たまたまリビングで昼のニュースを見ていた。しかも、そのニュースは、女子中学生が駅ホームで電車に轢かれるという話しやどこかの街で二人の少女が自殺をした、というニュースが多い世の中だった。
それプラス、学級崩壊に関する問題も取り上げていた。
それを見た時は、どこか他人事のようには思えなかった。事実、私のクラスも半ば崩壊していた。
私は、熱が下がっても学校には行かない、とは祖父には言えなかった。
いや、言いづらかったのかもしれないし、迷惑をかけたくないという気持ちもあったかもしれない。
熱が下がって、学校に行く日。私にとっての転機が訪れるのだった。
最初のコメントを投稿しよう!