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私は、男子生徒を“シカト”した。男子生徒は、もう一度「ボールを取って」と話しかけてくる。そして、私は男子生徒にこう告げた。
「自分で取れば」と少し怖かったけど、言ってやった。けど、後ろの方から笑いが喝采。
なんで、笑っているのかわからない。はっきり言って、この当時のこのクラスは、異常すぎた。
他のクラスや二年生や三年生では、こんなものはなかったし、そんな話しすらなかった。
このクラスだけが異常だった。
「しゃべったし! こいつしゃべった!」
「やべー、会話しちゃったよ!」
「ぎゃははは! おもしれー!」
などなど、尋常で常識すらないような、イかれた連中の言葉達。今思うと、本当に恐怖でしかない。
そんな、イかれた集団を目の当たりにしているにも、関わらず、“いい子ちゃん面達”は、何も言わない。
誰か一人、「いい加減にしろ!」と喝を入れてくれる人なんていなかった。
みんな自分自身が愛おしいと思っていたから。
紙のボールは、結局私が取ったんだけど、私も苛立ちが頂点に達する目前でもあり、「ボール取って」を言ってきた野郎には渡さず、馬鹿みたいな遊びをしている連中めがけて、紙のボールをぶん投げたのだ。
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