実は…

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伯爵令嬢の独白 ええええええ〜?!?!?! ナニコレナニコレなにこれ?! という、心の中の大絶叫を私はどうにか押し込めて無表情を貫いた 私はマリアンヌ・パサージュ パサージュ伯爵家の令嬢で10歳。本日はこの国最大の筆頭貴族であらせられる公爵家のご息女と第二夫人のお披露目のお茶会に招かれてガチガチに緊張していた 私は、所謂転生者。日本という国でOLだった前世を3歳あたりからゆるゆる思い出し、8歳あたりで定着した。だからこそ余計に今日は緊張してるんだけど!身分制度いつまで経っても慣れないし! …というか。 私はこの世界に酷似した物語…というか、まあ前世の小説を今思い出した…テンプレとか言うな! 私が前世で好きだったのは乙女ゲームではなく乙女ゲーム的世界観?の小説 しかし、この世界とやたらと固有名詞が被りまくるその(・・)小説は結構重たいシリアスなお話だった。表紙はフツーのその手の小説っぽかったのに!あれは表紙詐欺よ! 前世の私は…というか、読者の大多数はその手の…ほらアレよ、不当な扱いを受けてる高貴な身分にも関わらず心の綺麗な女の子と平民や下級貴族のクソビッチと、そのクソビッチにメロメロで主人公の高貴な女の子を迫害する顔だけ馬鹿男共、主人公の方が魅力的だと強く主張する、その馬鹿男共の上位互換達……みたいな? んで、クソビッチとその取り巻きは何らかしらの罰を受け、主人公の冤罪気味にされていた高貴で心優しい女の子は超ハイスペックイケメンといい感じに…みたいな話を酒でも飲みながらダラダラ読もうと…前世の私は思っていたのだ! しかし…私は泣いた アルコールが入って感情の振れ幅が大きくなっていたこともあったのか、号泣した
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