★序章★・・・契約、そして旅立ち ⑦

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★序章★・・・契約、そして旅立ち ⑦

     ✴︎7話〜市場で買い物{改}       ※※※※※※※※※※※  ブラットは旅の支度を終え、フェリアと共に、足りない物を買い揃える為、市場に来ていた。  物珍しいらしく目を輝かせながら、色々な商品をフェリアは見ていた。 「フェリアは、そういえばこういう所は、初めてなんだよな?」 「はい、こんなにステキな物が、沢山あるなんて……」  フェリアは、ある商品の前で立ち止まった。  その商品とは、花が細工されている、可愛い髪飾りだった。  ブラットは、フェリアがその髪飾りを、見ている事に気がつき、 「フェリア、その髪飾り欲しいのか?」  フェリアは少し寂しそうに、 「はい、欲しいのですが。私は、お金を持っていませんので、諦めるしかありません」 「フェリア良かったら、俺が買ってやろうか?」 「ですが、それではブラットの、お金が足りなくなるのでは?」 「フェリア、大丈夫。この店は知り合いがやってるんだ。聞いてくるから、ちょっと待てて」  そう言うとブラットは、店番の男性に話しかけた。 「やぁ、グレン。今日は、お前が店番なのか?」 「なんだブラットか。珍しいな、お前がこんな所を、ウロウロしているなんて」 「まぁな。たまには……あ〜、いや、そんな事じゃくて。この髪飾りなんだけど、いくらなんだ?」 「ああそれか、可愛いよなぁ。って、お前にそういう趣味があったのか!?」 「おい!いくらなんでも、どこをどう見たら、俺にそんな趣味があるように見える?」  フェリアが、その様子を見ていて、 「すみません。私が見ていたので」 「おい、ブラット。この綺麗な女は誰だ?まさか、お前の彼女って事は、無いよな?流石に……」 「まぁ、流石に、俺の彼女じゃない。だけど、これから一緒に旅にでる」 「えっ?ちょっと待て!お前が、女と旅にでるって?」 「ああ、やらないといけない事が、出来たんだ!」  グレンは少し考えながら、 「なるほど。だけど、大丈夫なのか?お前は、俺に勝てた事、一度もなかったよな?そんなんで、その人を守って旅ができるのか?」 「それを言われるとなぁ」  グレンは待ってましたとばかりに、 「どうよ!俺を連れて行くってのは?」 「お前を連れて行くって……それより、家を空けて大丈夫なのか?」 「長旅になるのか?」 「そうだな。いつ帰って来れるか分からない」 「そうか。ちょっと待っててくれ。親父に聞いてくる。それと、その髪飾りなら、俺が試しに作ったやつだから君にあげる」  そう言うと、グレンは家に入って行き、ブラットとフェリアは、しばらくその場で待っていた。  しばらくすると家の中からグレンが出てきて、 「今、親父と母さんに聞いてきたけど、なんか旅に出るのを認めてくれた。ただし条件つきだったけどな」 「条件って?」 「各地の色々な物を、みて来いってさ!」 「なるほど、勉強して来いって事か!」 「ああ、そうらしい。それでいいよな?ついて行っても?」 「フェリアどうする?」 「私は構いません。それに、問題はないと思いますので」 「それで、いつ村を出るんだ?」 「明日の朝には、ここを出ようと思ってる」 「分かった。じゃ待ち合わせは……そうだなぁ。明日の朝、村の入り口でって事でいいか?」 「ああ、それでいいと思う」  グレンは思い出したように、髪飾りを手にとり、フェリアの目の前に差し出した。 「あっ!そうだった。この髪飾り持って行ってくれ。それと君の名前教えてくれないか?」  フェリアは嬉しそうに、グレンから髪飾りを受け取り、 「私は、フェリアと申します。それと髪飾りありがとうございます。これは大事にしますね」  フェリアは左側の髪につけた。  ブラットはそれをみて、 「可愛い!」  グレンは目を輝かせながら、 「いや綺麗だ!!まるで女神のようだ!!」  そう言われ、フェリアは少し困った顔になり、 「それは……いいすぎでは?」 「はははははは……」  ブラットは苦笑した。  そして2人は、その場を離れ、市場で必要な物を買うと、ブラットの家へと向かった。
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