★序章★・・・契約、そして旅立ち ⑧

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★序章★・・・契約、そして旅立ち ⑧

      ✴︎8話〜城の中にて{改}       ※※※※※※※※※※※  ガルドは皇帝マグドに呼ばれて城に来ていた。  そしてガルドは、城の中の客室にいた。 (何なんだ!?人を呼び付けておいて……。それにしても、これは何かおかしい)  部屋の中を、ウロウロし始めた。 (もう何時間も、待ってるってぇのに来ねぇって。どうなってるんだ?)  そう思っていると扉が開き、侍女が飲み物とお菓子を持って来た。 「申し訳ありません。ガルド様、お待たせしてしまいまして。陛下は、急なお客様がおみえになり、もうしばらくお待ちくださいとの事です」 「それは構わねぇが、急な来客じゃ仕方ねぇしな」  侍女は、ホッとしたような顔になり、会釈をしてから部屋を出て行った。 (何かおかしい。考えたくはねぇが。でもなぁ、あのマグドが人を呼びつけておいて……)  一呼吸おき、 (……これは一度、村に戻った方がいいかもしれねぇな。だが、どうやって、ここから気づかれずに出る?)  そう考えながら、窓から外を見ると、今までにないくらいの数の、衛兵や傭兵が整列していた。 (やはりこれは、俺をここに留めておく為って、考えた方がいいみてぇだな)  窓から離れテーブルの方に来ると、 (ここで、こうしているうちにも、ブラットの身に何かあったら)  どうここを抜け出そうかと、模索していたが、 (あー、仕方ねぇ。クソっ!!マグド。もしブラットの身に何かあったら、お前の事を、一生恨んでやるからな!!)  ガルドは、このまま考えていても、時間の無駄だと思い、強行手段に出る事にした。  一方、皇帝マグドはというと、やはりガルドが思っていた通りだった。  マグドは部屋にいた。 (申し訳ないガルド。いま村に、お前が居ては困るのでな)  そう思いながら、マグドは紅茶を飲んだ。
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