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一章 彼女の目玉が大変です。
毎朝、八時キッカリ。僕は愛しのゾンビちゃんの家に行く。
ピン、ボーン。彼女の家のチャイムは少し壊れているのが残念だ。彼女の壊れ加減ほど壊れていないにしても、彼女がゾンビだっていうことを思い出してしまうから。
「おはよう、松本君。あの子、まだ支度出来てないの。少し待っ……」
と言いかける彼女のお母さんの声をさえぎって、ほんの少しハスキーな高い声が響いてきた。
「ママ! 松本君に部屋に上がってもらって! 見せたいものがあるの!」
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