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気持ちのいい朝だった。
差別のある当たり前の社会で、それだけじゃないんだ、俺たちだってちゃんと分かってるよと声を出したのが、その差別を公明正大に、声高に豪語していた世代の俺たちだったのが誇らしかった。
時代は変わるんだ。俺たちだって変わるんだ。
顔見知り程度の高校生数人に、深々と頭を下げられ「いいのいいの」「何もしてないから」「あー、ね?」と盛大に照れた大人はかなり見物だったろう。
その日の夜、妻にこの数週間の話を纏めて話した。
どうだ、俺たちだってやる時にはやるだろ?
「パパも、人の親だからねー。見てられなかったんでしょ」
とくすくす笑う妻はとてもしあわせそうで、この人と添い遂げたのは間違いじゃないなと思った。
「ま、パパの自己判断だからお小遣いの追加はないけどね」
間違いじゃないと思ったのに、後悔してるのはなんでだろう。
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