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最初はほんの悪戯のつもりだった。前戯の途中、喉が渇いたとベッドから立ち上がり水を飲む飯田弘嗣の胸元の辺りに狙いを定め、念を送った。
「うっふっ」
弘嗣は身をよじらせ、水を吹きだした。
彼は乳首が弱い。
そんな悪戯を行為の合間に何度か繰り返していると、弘嗣もさすがに何かおかしいことに気づいたようだ。
「今、俺の乳首に何かが触れたんだ。お前じゃない……よな?」
「私じゃないわよ」
そのとき彼は少し離れた所にいて、私が触れられる距離ではなかった。
「そうだよな。お前じゃないよな」
その直後、彼の桃色の乳首めがけて念を送る。えいっ。
「あ、うん、うっふぉ」
弘嗣が乱れ、小躍りするその様が面白かったので、私は念を送り続けた。
「ははぁぁぁん、ははははぁぁん、へっ」
最後のへっのタイミングで弘嗣の弘嗣自身から、液体が発射された。二発、三発。
彼は情けない表情で崩れるように跪いた。
弘嗣のその姿があまりにも哀れだったので、私は真相を話すことにした。
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