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道場破り
「たのもー!」
威勢良く道場に入ってきたのは、柔道着を着たお団子頭の女の子である。
「誰?1年?」
「見学?」
「わたくしは、躑躅本家の跡取り。躑躅れんこにございます。わたくしは、優勝経験もございます。なまぬるい部活動など全く興味がございません。ですが、あなたがたがどうしてもと言うのならば、入部致します」
つらつらと語る。
「ちょっと、あんた1年なのに生意気なんだけど」
部長は女性だ。しかも、高校3年。
「ではわたくしと手合わせお願いできます?あなたがここで一番偉いのでしょう?ならば、あなたが負けたらわたくしが部長になって差し上げます」
「はん?ばかなの?体格差とかわかんないわけ?あんた中1でしょう?」
「まぁ、自信がないのですか?」
「は?なによそれ」
「では、試合をしましょう」
れんこの言われるがままに、部長と試合を始めた。が、あっさり一本とられた。部長は…呆然としていた。
「う、うそ。なんで…」
「あなた、柔道しかされないのですね?つまらない方。柔軟性も全くありませんわね」
「な…なによそれ」
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