キャバクラ

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親父がうるさい。絶対騒ぐと思ってたけど。 れんちゃんをじろじろ見てるし。電話もがっつり聞いてたし。 「は!つつじってテレビに出てたばーさんの書道家か?なんか性格悪そうな?」 「それは、恐らく母ですわ。大変厚化粧をしておりますの」 れんちゃん、ひどい言い方するな。 「おお!そうなのか?それで家出?」 「かけおちですわ」 「いや、武などただの人だが?ぶおとこってやつ?」 「おい。…まぁ、とりあえずここにれんこ住ませるから」 「まあ!よろしいのですか?」 きらきらした笑顔のれんちゃん。 「いいよ。部屋あるし」 「武の部屋でお楽しみってわけ?」 「黙れくそ親父」 「れんこちゃんは…ふむ、なかなかにいい身体をしているなぁ」 「なんですの?お父様?」 じろじろ見てるんですけど。 「無視していいよ。親父はただのエロじじーだから」 「どういうことですの?」 「…れんちゃん着替えようか。制服はゆっくりできないしね。母の服があるから」 「お母様の?」 「遺品だけど」 「そう、なのですね。わたくしがお借りしてもよろしいのでしょうか?」 れんちゃんは少し悲しそうにした。 「いいぞ?母さんのまだ着れるから捨てにくくてな。好きなのを着るといい。まぁ、古臭いけどな」 くそ親父はほったらかして、母の服のある部屋へ。 「はい、これ」 「洋服ですね。わたくしは、普段着物なので緊張しますわ」 「へぇ着物。ま、着てみてよ」 後ろを向いておく。一応ね。 「少しきついですけど、入りましたわ」 振り返ると、スカートにTシャツのれんちゃん。うわ、胸強調しちゃうのかぁ。 「えっとー浴衣も確か…あった。でもこれ寝巻きだな」 「まぁ!浴衣は助かりますわ!寝巻きにさせていただきます」 なんかすごい喜んだよ。とりあえず居間に戻る。 「ほー!眺めが良いのー」 「じじい見んなよ」 「なんの話ですの?」 「れんこちゃんはいい乳じゃのー?」 ぱっと隠した。かわいいなぁ。 「親父、まじでうざいから。じゃ、夕飯作るから」 「あの!わたくし料理は得意ですのよ!やらせて下さいませ」 確かによく弁当持ってきてたけど、あれは本当に自作か? いや…本当でして、適当にあったものでさっさと作るれんちゃん。すごいじゃん。あしらっててごめんなさい。 「ほー!うまいのぉ!武、飯の後は仕事しろ」 「わかってる」 「なんの仕事ですの?」 「柔道とか、空手とか、武道の稽古とかやってるよ」 「軟弱なんでねぇ、こいつは。頼りなくて、ダメな男で。それに比べ私はなんでも頼りになるいい男でね?うん、一緒に布団にでも寝てみるかい?」 「え?お布団に?2人ですか?」 「おい、親父!アホなこと言うな!」 「ちょっとくらいいいよね?」 「え?」 「れんちゃん、道場おいで」 「ええ、もちろんですわ」 この親父と2人きりはまずい。
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