キャバクラ

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しょうがないし、ホテルに今日は泊まることにした。 ソファに並んで座る。 「れんちゃん、質問」 「は、はい?なんでしょう?」 うっかり?れんこちゃんがれんちゃん呼びになっていた。 「その髪型とメイク自分で?」 「ええ。教えて頂きながらですが。自分でもできそうですわね」 なんか納得している。 「その服装は?自分で決めた?」 「いえ。これしか入る服がなかったのですわ。皆様サイズが小さいので、いろいろな服が入るそうですわ」 ふーん。その胸だなぁ。 「目を閉じて」 「はい?こうでしょうか?」 離れてみて、僕は彼女のことが心配でたまらないくらい好きだってわかった。それとも、投げ飛ばしたあのときから? 「な、なんですの!いきなり」 ぱっちりした目が開いた。れんちゃんは、かわいいな。 「かけおちしちゃおうか」 「そ、そんなことできるのですか?」 「結婚してくれる?」 「ええ、もちろんですわ」 即答なれんちゃん。かわいいぞ。まったく。 くそぅ、年下だからって全然相手にしてなかった。そうか、今は高校1年生になったんだよ。 「れんちゃん、好きだよ」 「わ、わたくしはもっと、好き…ですわ」 「…そのドレス、似合うけど、僕以外の前で着ないで」 「え、ええ。わたくしもう辞めましたので着ませんわ」 「そうじゃない。かわいいから」 「あ、あの、武?」 ぎゅっと抱き締める。僕のれんちゃんなんだ。僕の。
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