夕日

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夕日

「ごめん」 掠れた声で、小さく、彼は呟いた。 私を抱きしめる手に力を込めて。 私は何も言葉にならなかった。 抱きしめ返すこともできず、躊躇いだけを握りしめて。 ちらちらと夕日がさざめく川面には、夜の帳が忍び寄っていた。
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