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ゆっくりと口に含み、正臣がしてくれたように喉を締める。
「くっ」
頭上から正臣の声が聞こえ、気をよくした俺は、苦しいのを我慢して根元まで銜えた。
チリチリとした毛が鼻先に触れくすぐったい。
球を掌で優しく転がしながら、顔を上下させると、正臣の声はさっきより大きくなった。
「顔離せっ」
正臣の静止も無視して、喉奥まで迎え入れ、舌先で亀頭を舐めまわすと口の中に飛沫が飛び散った。
慌てて正臣が腰を引き、俺の顔を覗き込む。
「悪い。止まれなくて」
俺は唾液と混ぜて一気に粘ついた独特の匂いの素を飲み込んだ。
「美味しくはないね」
「当たり前だろ」
正臣が怒った表情で言う。
「それでも正臣が気持ちよくなってくれた証拠だから嬉しい」
俺がそう言って正臣の胸にもたれかかると、体をぎゅっと抱きしめてくれる。
「お前のせいで俺、のぼせそうだよ」
正臣の言葉に俺は声を立てて笑った。
ベットに俺を降ろした正臣は、俺の乳首の先を齧りながら、ローションで濡らした指で後口探った。
「あっ…あん。ああ、ひっ」
自分の両腿が快感で開いていくのが分かった。カリッと胸の尖りを歯で嬲られ、俺は嬌声を上げた。
ちゅっ、ちゅと俺の肌に唇でスタンプを押すように、正臣の顔が下がってゆく。太ももの付け根に歯をたてられ「あぁ」と俺は甘い吐息をついた。
「もういいか?」
正臣が体内で二本の指を広げた。
すうすうする快感に震えながら、俺はがくがくと頷いた。
正臣が熱の先を当て、ゆっくりと押し入ってくる。
「ああぁ」
俺は欲しかったモノが与えられた満足感から息を漏らすと、正臣の背中に両手を回した。
正臣の腰は一定のリズムを刻みながら、俺の前立腺を容赦なくゴリゴリと擦り上げる。
「あっ、あっ、あっ。それやだ。俺だけ気持ちよくなっちゃうっ、あんっ」
「いいから。今日は貴雄に目一杯感じて欲しいんだよ」
正臣が俺の耳朶に口づけながら言う。
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