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1.
女子高の放課後ともなれば。
時間割の拘束から解放された生徒達が、いたる所で笑い声を爆発させる。
「せんせー、さよーならー」
「◯◯っち、また明日ねー」
すれ違う集団に片手を上げ、職員室へ急ぐ。
年功序列の世界が、此処では機能し続けている。
赴任したての新人教師は、一に先回り行動、二に先回り行動。
卒業校にすら空きがないと言われ、ようやく掴んだ職場だ。
みすみす手放すわけにはいかない。
「××大学にはいきません」
喧騒の余韻を吹き飛ばす、澄んだ声。
思わず、足が止まった。
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