俺の名前を呼ぶ君

1/1
前へ
/1ページ
次へ

俺の名前を呼ぶ君

同棲してから初めての拓磨の誕生日。 美咲はご馳走を作ろうとスーパーへと向かうが、その途中で事故に巻き込まれてしまう。 美咲のケガは大した事はなかったが、念の為にと受けた脳の検査結果が思わしくなく… 打ち所が悪く、美咲は一時的に記憶喪失となってしまう。 それから毎日拓磨は病院へ顔を出していたが、ほんの少しの間に美咲がいなくなってしまう。 「あいつ、どこに行っちゃったんだよ。」 病院のそばにある橋の上で美咲の姿を見つける。 「あんな所にいた!」 すると美咲は橋の欄干に足をかけて川へ飛び込もうとしている。 息を切らし橋へと急ぐ拓磨。 「良かった、間に合って。俺を…一人にしないでくれ」 美咲を強く抱き締める拓磨。 拓磨の目からは涙があふれている。 『たっくん、どうしたの?なんで泣いてるの?』 と美咲は拓磨の涙を拭っている。 「俺の事が分かるのか?記憶が、戻ったのか?」 拓磨の目から喜びの涙があふれた。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加