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俺の名前を呼ぶ君
同棲してから初めての拓磨の誕生日。
美咲はご馳走を作ろうとスーパーへと向かうが、その途中で事故に巻き込まれてしまう。
美咲のケガは大した事はなかったが、念の為にと受けた脳の検査結果が思わしくなく…
打ち所が悪く、美咲は一時的に記憶喪失となってしまう。
それから毎日拓磨は病院へ顔を出していたが、ほんの少しの間に美咲がいなくなってしまう。
「あいつ、どこに行っちゃったんだよ。」
病院のそばにある橋の上で美咲の姿を見つける。
「あんな所にいた!」
すると美咲は橋の欄干に足をかけて川へ飛び込もうとしている。
息を切らし橋へと急ぐ拓磨。
「良かった、間に合って。俺を…一人にしないでくれ」
美咲を強く抱き締める拓磨。
拓磨の目からは涙があふれている。
『たっくん、どうしたの?なんで泣いてるの?』
と美咲は拓磨の涙を拭っている。
「俺の事が分かるのか?記憶が、戻ったのか?」
拓磨の目から喜びの涙があふれた。
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