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「うん…そうする…」
そんな事を話しているうちに2匹は公園についた。
「また…いない…」
「ありゃ何時もだと昼寝するやつとかいるんだけどな…」
公園についた2匹は公園の中を見てみると今日も誰もいなかった。
何時もなら数匹の猫がお昼寝していたり人間が犬の散歩で来ていたりしているのだが今日も何故か誰もいなかった。
「またいないて言ってたけど…昨日もいなかったのか?」
「うん…昨日は皆、用事があっていなかったみたいだけど…」
「そっか…珍しいな…でこれからどうする?」
「…そのあと何処に行こうか考えてないよ」
「そうなのか?」
「うん…」
「…だったら…一緒に来るか?」
「え…何処に?」
「まぁついてくればわかるニヒ」
野良猫のヨシキはそう言ってにやりと笑い歩き出した。
フェレットのコウちゃんは意味深な笑いをする野良猫のヨシキを見てちょっと警戒したがとりあえず次に行くところが決まっていないので仕方なく着いていくことにした。
「…(まぁいいか…悪い猫には見えないしとりあえずついていこう)」
先に行く野良猫のヨシキの後ろ姿を見てフェレットのコウちゃんはそう思いながらも野良猫のヨシキのあとを追いかけた。
公園をあとにした2匹はあるところに向かっていた。
「ここは…」
「俺の行き着けの場所」
2匹が着いたのは野良猫のヨシキが何時も来ている居酒屋だった。
「まぁ…早く言えば俺にとっての飯屋だな」
「へー…何時もここに食べにくるの?」
「何時もて訳じゃねぇけど…他にも食べに行くところはいっぱいあるからな…」
「え…そんなにあるの?」
「おう…えっと確か…」
そんな話をしていたらお店の中からおばさんが出てきた。
「おや…ヨシキいらっしゃい…今日は随分、早いねもしかして朝ごはんまだなのかい?」
おばさんは店の前にいた野良猫のヨシキに話しかけた。
「おう…」
「じゃちょっとこっちに来て待ってな…?そっちのひょろっとした動物はあんたの友達かい?」
そう言ってふと野良猫のヨシキの隣にひょろっとした。動物がいるのが見えて野良猫のヨシキに尋ねた。
「おう…今日、友達になったばっかだけどな…」
「そうかい…けど何の動物なのかね…イタチに似てはいるけど…」
「そんな事より早く飯くれ!」
「はいはい何時ものところで待ってな…そこのひょろっとした動物さんもいらっしゃいな…はてお前さんは何を食べるだろね…まぁとりあえず適当な物持ってくれば何か食べるだろ…」
そう言っておばさんは店の中に戻って行った。
「そんじゃ飯にしようぜ…こっちだから…」
「え…あ、うん(どうしよ…僕まだお腹空いてないだけどな…)」
そう思いながらもとりあえず野良猫のヨシキに着いて行くフェレットのコウちゃんだった。
「ここで何時も飯をもらってるんだ」
そう言って着いたのはお店の方の入り口から反対の裏に着いた。
「へー…そうなんだ…あの…」
フェレットのコウちゃんが何か言おうとしたらちょうど直ぐそこのドアが開きそこからおばあさんが何か手に持って出て来た。
「はいよ…いっぱいお食べ…」
野良猫のヨシキとフェレットのコウちゃんの前に魚の身をほぐした器を二個持って来た。
「…」
「お!うまそう!…いただきまーす!…モグモグ」
そう言って野良猫のヨシキは遠慮なく食べた。
だがフェレットのコウちゃんはお腹が空いてないのもあって食べなかった。
「あれ…食べないね…やっぱり別な物じゃないとダメかね」
「…(と、言うかお腹空いてないんだよね)」
「何だよ…コウ…食べないのかよ…」
食べないフェレットのコウちゃんを見て野良猫のヨシキは食べながらそう尋ねた。
「…う、うん…今、お腹空いてなくって」
「そう…なのか…?」
「うん…」
そこへ近所に住む人がおばあさんに用があり訪ねてきた。
「こんにちは…」
「おやいらっしゃい…ずいぶん早いね」
「少し早めに出て来たので…あらヨシキにこの動物は…」
「何の動物か知ってる?」
「…確かフェレットだと思ったけど…」
「フェレット?」
「イタチ科の動物ね」
「やっぱりイタチなのかい」
「ええ…」
「けど…イタチて何を食べるのかね…魚の身をほぐしたのを上げたんだけど食べなくってね」
「…もしかしたら…お腹すいてないのかも…」
「へ?」
「イタチ科でもフェレットは確か魚は食べると思うし…」
「そうか…お前、お腹すいてないのかい?」
「うん…」
「あらこのフェレット言葉がわかるのかしら頷いたわ」
「…みたいだね」
「?…この子、首輪つけてる何処かに飼われているのかしら…だったらご飯はもう食べてるんじゃない?」
「そうだね…ヨシキみたいに野良なら食べるけど…お腹すいてる時にまたきな」
おばあさんはそう言ってフェレットのコウちゃんの頭を撫でた。
「うん」
「モグモグ…ハァー旨かった…」
猫のヨシキはご飯を食べ終わると次の場所へと行こうとして歩き出した。
「…おや…ヨシキもう行くのかい?」
「おう!…また来るな…コウ次のところに行くぜ…」
「え?…あ、待ってよ!あ、それじゃ」
おばあさんに呼び止められたが猫のヨシキはそう言って行ってしまった。フェレットのコウちゃんはお辞儀して急いで猫のヨシキのあとを追った。
「行儀のいいイタチだね」
「いや、フェレットだから…」
そう言っておばさんと近所の人はフェレットのコウちゃんと猫のヨシキを見送っていた。
「待ってよ!ヨシキ!」
「おせえぞコウ…」
「遅いて…ヨシキが勝手に先に行ったんじんか…」
「あ、わりわり…」
「それで次は何処に行くの?」
「う~んそうだな…」
フェレットのコウちゃんにそう聞かれて猫のヨシキはどこか行くのか考えてなかったのか直ぐに決まらなかった。
「決まってないの?」
「うん」
「うん、て…」
「う~ん…何処に行くかな…あ!そうだ!あそこにするか!」
「え?…どこ?」
「いいから着いてこいよいいもん見せてやるよ!」
野良猫のヨシキは少し考えた。あとあることを思い出してフェレットのコウちゃんにそう言って先に走り出した。
「あ!ちょっと待って!?」
フェレットのコウちゃんは訳がわからずとりあえず急いで野良猫のヨシキのあとを追った。
「到着と…」
「はぁはぁやっと追い付いたはぁはぁ…ハァー」
フェレットのコウちゃんは息を切らせながら野良猫のヨシキに追い付いた。
「お前、走るの遅いな…」
「ヨシキが速すぎるんだよ」
「そうか?普通に走った、だけだけど…」
「…で、ここは?」
「ああ、今からここを登るぞ」
「え!?ち、ちょっと待ってよ!走って来て疲れたのにこの階段登るの!?」
フェレットのコウちゃんが文句を言うのも無理ありませんでした。野良猫のヨシキとフェレットのコウちゃんが着いたのはものすごい長い階段があるところに着いたのだった。
「む、無理…」
「うんじゃ行くか!」
そう言って野良猫のヨシキは有無を言わずに先に登って行った。
「え!?…ま、また!?…ハァー」
先に登ってしまった野良猫のヨシキを見てフェレットのコウちゃんは渋々、野良猫のヨシキのあとを追って登って行った。
「…もう…少しくらい…休ませて…くれてもいいじゃん…」
フェレットのコウちゃんはぶつぶつと文句を言いながら階段を登っていた。
「ハァハァハァハァ…ハァー…や、やっとついた~」
数時間後フェレットのコウちゃんはやっとの思いで階段を登りきってその場で倒れた。
「お疲れ!…お前、体力無いな…」
「ヨ、ヨシキが体力ありすぎ何だよ…」
「そうか?…俺はいつも登ってるから体力とか関係ないと思うけど?」
「…」
「それより後ろ見てみろよ」
「え?…わぁ!いいながめ…」
野良猫のヨシキにそう言われてフェレットのコウちゃんは体を起こして振り返って見て見てみたらそこからの風景はながめがよく街、全体を見渡せた。
「だろう?」
「これが…ヨシキが見せたいもの?」
「ああ…ここから見る景色は最高だからな…」
「おや…ヨシキじゃないか…飯でも食いに来たのか?」
そう言って現れたのは神社の神主さんだった。
フェレットのコウちゃんが登っていたのは街の中にある神社で人間でも登るのに苦労する階段だった。
「おう!」
「?…見かけない動物だな…イタチか?」
神主さんが野良猫のヨシキに話かけていたらふと野良猫のヨシキの隣にいた動物がいたのに気づいた。
「え…イタチじゃないんだけど…」
「まぁ何でもいい…お前も飯、食べて行くか?」
そう神主さんがフェレットのコウちゃんに尋ねたらちょうどフェレットのコウちゃんのお腹が鳴った。
「え…あ…うん…」
「こりゃ面白いな…人間の言葉がわかるのか?」
神主さんはフェレットのコウちゃんが頷いたのに驚いてそう尋ねた。
「うん」
「あはは…そうか…だったら2匹ともおいで…」
そう言って神主さんは先に歩き出した。
「行こうぜ!」
「あ!待ってよ!」
それに続くように野良猫のヨシキとフェレットのコウちゃんは後をついていった。
「さぁお食べ」
「お!うまそう!いただきます!…モグモグ」
神社の中にある家の縁側に2匹を連れて来てそこに魚の身をほぐしたのを皿にのっけて2匹の前にそれぞれ出した。
「…(ヨシキさっき食べたばかりなのに)」
野良猫のヨシキはさっそく食べ始めた。
それを見たフェレットのコウちゃんはよく食べるなと思っていた。
「モグモグ…?食べないのか?」
「た、食べるよ!…いただきます!…美味しい!」
「そりゃそうだろ運動したあとの飯は格別にうまいからな!…ここまで登って来たかいがあるだろ?」
「モグモグ…」
「て、聞いてないし…まぁいっか…モグモグ」
よほどお腹が空いていたのかフェレットのコウちゃんは夢中で食べていた。
「ごちそうさま~…美味しかった…」
「満足満足…」
ご飯を食べ終わった2匹はそう言って縁側で寝転がった。
寝転がってから数時間たちフェレットのコウちゃんが目を覚ましたのは日が沈んでからだった。
その頃フェレットのコウちゃんの家ではフェレットのコウちゃんが中々、帰って来ないのに飼い主は心配してフェレットのコウちゃんを探していた。
「コウちゃん!…何処まで行ったんだろう…コウちゃん!…」
フェレットのコウちゃんの飼い主がフェレットのコウちゃんを探しながら歩いていたらちょうど猫のユウくんの飼い主の母親にあった。
「あら…こんな時間にどうしたの?」
「あ、おばさん!…あのそっちに今日コウちゃん来ていませんか?」
「え?…コウちゃん?」
「…実はコウちゃんまだ帰って来てなくって…」
「そうだったの…今日1日、来ていなかったと思うけど…」
「そうですか…」
フェレットのコウちゃんの飼い主は猫のユウくんの飼い主の母親にコウちゃんのことを尋ねたがフェレットのコウちゃんは来ていないと聞いて肩を落とした。
「ひょっとしたらもう帰っているかも知れないわよ…それにこんな時間だし子供だけで探すのは危ないわ」
「…はい」
猫のユウくんの飼い主の母親にそう言われてフェレットのコウちゃんの飼い主はとりあえず自分の家に帰って行った。
「お母さんお帰り…」
「ただいま…そうだコウちゃんて来てる?」
「え?…コウちゃん?来てないけど…どうしたの?」
「さっきね藍華ちゃんに会って…」
「藍華ちゃんに?」
「うん…コウちゃんがまだ帰って来てないんですて…」
「コウちゃん帰って来てないの?」
「ええ…普段はちゃんと家に帰って来るんだけど…まだ引っ越ししてきたばかりだから…藍華ちゃんが迷子になったんじゃないかて心配していたのよ」
「え!それじゃ探しにいかなきゃ!」
そう言って猫のユウくんの飼い主が慌て探しに行こうとした。
「待ちなさい!…子供だけで探しに行くのは危ないからダメ!」
「なんで!」
「もう暗くなって来てるし危ないでしょ」
猫のユウくんの飼い主と母親が揉めているなか話を聞いていた。
猫のユウくんは外に飛び出していた。
「…たく…あいつ何、飼い主に心配かけてんだよ!」
「おーい…ユウじゃないかこんな時間に外にいる何て珍しいな…」
「…」
「て、無視してそのまま行くのかよ!」
猫のユウくんが走っていたら前の方から猫のユウくんに話かけて来る一匹のリスザルがいたが猫のユウくんは無視して通りすぎようとした。
「!…そうだ…グチさん!」
猫のユウくんが通りすぎようとしたらふと思い出したのでリスザルのグチのところに戻った。
「?」
「この辺にひょろっとした…動物みませんでした?」
「え?…ひょろっとした…もしかしてあれかな?」
「見たんですか?」
「昼間、頃にヨシキと一緒にひょろ長い動物が一緒だったと思うけど…」
「そいつです!…そのあと何処に行ったかわかります?」
「さぁな…ヨシキが行きそうなところに行けば…て、もういねし…」
猫のユウくんは話の途中で行ってしまった。
「…(だとするとヨシキが行きそうな場所に行くしかないか…仕方ね!)」
猫のユウくんは野良猫のヨシキが行きそうなところにあちこちに行って見たが野良猫のヨシキとフェレットのコウちゃんはいませんでした。
「たく…何処に行ってんだよ!あいつは!…あと行きそうなところは…やっぱここしかねぇな」
そう言って猫のユウくんがたどり着いたのは長い階段のある場所だった。
「ハァー…ここ登るのめんどくさいんだよな…」
そう言って猫のユウくんは長い階段の前で立ち尽くしていた。
「…ハァー…仕方ね行くしかないか!…」
猫のユウくんはため息をついて気合いを入れて登って行った。
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