彼女の料理

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 だけどぼくは知ってしまった。彼女が他の男に料理を作っていることを。  ぼくに知られていると気づかない彼女は、すっかり油断をしていた。ぼくに背を向け肉切り包丁に体重を乗せると、シャンパンボトルのような脹ら脛がぷるんと震えた。  細い頸がほらできるならやってごらんと挑発してくる。だから望むようにしてやったんだ。
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