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幸一くんは最後まで「みんなでおふろにはいる」と言って聞かなかったけど、子どもの前でサカる訳にもいかないので、何とか説得してパパとふたりで入って貰った。幸一くんを説得した魔法の言葉は、「俺が新しいママになるよ」だった。
風呂から上がり、用意されていたスウェットに着替えて寝室に行くと、もうふたりはスッカリ夢の中だった。幸一くんが真ん中で、ダブルベッドの左側にスペースが空いている。川の字、か。俺は、誰が見ている訳でもないのに、笑ってしまう口元を首にかけたバスタオルで隠して、そうっとふたりを包むように横になった。
……ん。スマホにプッシュ通知がきてる。インスタの更新情報だ。立花さんが何か上げたのかな、と開いてみて、俺はまた下唇を噛んだ。笑いをこらえるのと、幸せを噛み締めるのに。幸一くん。君は本当に、天使だったみたいだね。恋の天使。画面には、さっき立花さんが撮った写真と、拙い文章が刻まれていた。
TachibanaSubaru_kouichi ままからぱぱへのぷれぜんと
End.
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