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気づいたら抱きしめていた。
抱きしめるつもりなんて、無かった。
本当に無かったんだ。
だけど、そんな顔をされてしまっては抱きしめないわけにいかなかった。
思った通り、君は驚いていた。
しかし君は突き放したりしなかった。
短い時間だが、ずっと俺の胸の中にいた。
だがそれは、俺の事が好きだからではない。
そんなのは分かっている。
虚しいくらいに分かりきっている。
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