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2人の所に戻ろっか と言った君の荷物は全て俺が持っていた。 君は、俺の少し前を空を見上げながら歩いていた。 何を考えているのだろう。 きっと、俺のことではないと思う。 それならそれで構わない。 君が誰のことを考えていようと、俺の好きは変わらない。 不思議な程に変わらないのだ。 と、急に君が振り向いた。 何かと思ったら、恥ずかしそうに笑う。 そして俺に向かって ありがとう とだけ言った。 するとまたクルっと振り返り、歩き出した。 心臓が飛び出しそうになっている俺をよそに君はすっきりと歩いていた。 そんな姿を見て、 君のことが好きだからこそ抱きしめてしまった、なんて考えてもいないんだろうなと思った。 空はさっきよりも少し日が沈んでいた。 2人の所へ着く頃には、ちょうど花火が綺麗に見えるだろう。 Fin.
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