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火を準備するのに時間がかかったり、肉を焼いている途中なのに全員でフリスビーを始めたりだのをしていたので、食べ始めたのはだいぶ遅かった。
そのバーベキューをひと通り楽しんだ後にスイカを買ってきたことを思い出し、スイカ割りもした。
夕方にスイカ割りをやるのは初めてだった。
俺が割る時はわざと変な方角を言われ、危うく結構離れたトイレの方まで行かされそうになった。
君は 笑い過ぎて涙が出る なんて言いながらずっと笑っていた。
結局スイカは誰も命中せず、包丁で等分した。
それを談笑しながら食べているときだった。
そういえば今日2人に言おうって思ってて と男の方が俺とその隣に座る君を交互に見た。
そして、実は昨日付き合うことになった と言った。
相手はこの場にいた。
君じゃないもう1人の女の子だ。
全く知らなかった俺は、マジで? としか言葉が出なかった。
君は少しの間かたまっていた。
君も知らなかったようだった。
驚いたような表情で、そうなんだ とまず言った。
ごめんね ちょっと驚いちゃった、おめでとう2人とも!
君は笑っていた。
でも、テーブルの下で握っていたおしぼりに少し力を入れていた。
隣にいた俺は、君を連れ出したくなった。
それか、無理に笑わなくてもいいように時間をちょっとだけでも止めてやりたかった。
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