第1章 出会い編  プロローグ

3/7
236人が本棚に入れています
本棚に追加
/1337ページ
 叔母が住んでいるマンションは、1階が駐車場となる6階建ての、築10年ほどのデザイナーズマンションだ。  独身の叔母との同居も、ひとつの案としてあげられた。  でも、叔母の住むマンションに空きがあったことと、こちらも外科医である叔母の不規則な生活に加え、思春期に対してお互いにプライベートを持たせてくれるという叔母の計らいで別居となった。  そのうえ、別に暮らしつつも衣食住にかかる資金を、すべて持ってくれるという話のわかる叔母だ。  その代わり、独り暮らしに対する責任を自覚せざるを得ない。  引っ越しが決まったときに、極力減らしてきたけれど。  部屋のなかは、おそらく運びこまれたままのダンボールの状態で、荷物が山積みにされているはず。  まずはひとりで生活する第一歩として、今夜中に生活ができる環境にしておかないとね。
/1337ページ

最初のコメントを投稿しよう!