光背 こうはい

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 ある所に悪党が居た。悪党は散々悪いことをして死ぬと、地獄へと落ちた。  悪党はこれから地獄の閻魔に罪を断罪され罰が言い渡されるのだという。  鬼に引っ立てられた悪党は、恐る恐る自分の番を待つ事となった。地獄は暗闇に包まれた不気味な場所であった。しかし、一箇所だけ眩い光の漏れる巨大な門が見える。悪党はもしやあれは、お釈迦様のいらっしゃる極楽へと通じているのではないかと思った。あの門を潜れたならどんなにも幸せなことか、『まさに地獄に仏ではないか』と。
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