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「小夜ちゃん、頑張って」
美咲ちゃんが、両手をグーにして応援のポーズ。
「ありがとう、頑張ってくるね」
わたしも両手をグーにして気合いを入れ美咲ちゃんに微笑みかけた。それから一歩一歩、壇上に向かって歩いた。
「次は、沢木小夜ちゃん、お願いします」
司会者がわたしの名前を呼ぶ。足なんて本当は、ガクガク震えている。心臓もドキドキしている。
だけど、わたしは背筋を伸ばして壇上に向かった。壇上の真ん中にはスタンドマイクがある。その前に辿り着き、わたしは一度お辞儀をした。
震える手でスタンドからマイクを外して、手に持った。
そして、わたしは……。
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