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「あんたの足、キモイし、謝るよりも冷たいから早くのけて」
「あ、うん」
わたしは、さっと足を引っ込めた。
引っ込めたわたしの足をお姉ちゃんは、わざわざこたつの中に潜りつねってきた。
「お姉ちゃん。い、痛いよ~やめてよ。」
わたしは、思わず大きな声を出してしまった。
「あんた達、うるさいわよ。わたしが、この美貌を使って仕事をしてあんたらのために金を稼いでやっているんだから黙ってな」
お母さんは、そう言って大きな声で怒鳴り散らす。
確かに、お母さんはその美貌とやらを使ってお金を稼いでいる。らしい……。
うちにお父さんはいない。だからお母さんのおかげで生活はできている。
それは分かっている、感謝もしなきゃとは思う。
だけど、お母さんは自分の服や化粧品を大量に買いわたし達にはクリスマスプレゼントもくれたこともない。
機嫌が悪い時は怒鳴り、それ以外の時は話し掛けても無視。
こんな暮らしはもう嫌だ。
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