『発表会は未経験』

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「納得ですよね。」 成嶋家ですら、さくら一人に、両家のじいじとばあば、成嶋の妹、もちろん炯と葵の7人体制だ。 出演まで、衣装を着込んで、ご機嫌のさくらを囲んで大写真撮影会まで行われている。 「パパもママも一緒に写真とろ!」 「よし!おいで、さくら。」 「あ、私、撮るわよ?」 沙苗はさすがに、プランナーだけあって、イベント撮影用であろうか、立派な一眼レフだ。 「うん。可愛い。」 「パパ?」 「ん?」 「菜那ちゃんがね、さくらちゃんのパパはイケメンねって。イケメンってなにかなぁ。」 「菜那ちゃん?」 「うん。菜那ちゃんは年長さんのお姉さん。」 「葵、幼稚園児にモテた。」 「炯さん、大人気(おとなげ)なくないですか?」 ロビーにはかなりの人数が溢れて、あちこちで写真撮影だの、挨拶だの繰り広げられている。 2人にはもちろん初めての光景だ。 「それにしても、大盛況だな。幼稚園児、一人に対して保護者6、7人か。」 「まだ、沙苗さんだけですけど、ご主人とか、他にも兄弟とかいたら、さらに増えるんですね…。」 「20人で3クラスだっけ?」 「ええ。学年60人。」     
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