『発表会は未経験』

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「掛ける3だろ?180人?結構マンモス幼稚園だったんだな。で、それに仮に保護者6人だと、ざっと1000人か...まあ、これくらいの箱は必要か...」 「さすが、計算早いですね。」 「まあ、一応仕事なんで。」 「成嶋さん!」 その涼やかな声の主は...、榊原貴志だ。 「榊原。え、わざわざ?」 横には真奈と、後ろに榊原貴広と奥さん、そのお子さんの悠真(ゆうま)くんは、さくらの3つ上の小学一年生である。 榊原トラスト自体が、ビジネスパートナーなのではあるが。 「葵、増えたぞ。」 「あははー...」 先日、街の方へ出かけた際に、榊原家と食事をした。 その時、榊原家の長男、貴広の息子である悠真と、さくらが仲良しになってしまい、特に悠真はさくらが歳下の女の子なので、可愛くて仕方なかったようだ。 「悠真にねだられてしまって。」 「遠くまで、悪いな。」 まずはお礼を伝えるところは、炯らしい。 その悠真はさっそく、さくらと手を繋いで写真を撮って、とねだっている。 「さくらちゃん、可愛い。お姫様だね。」 「ありがとう!悠真くん!」 「葵、どうしよう。オレ、あのお子様、すげぇ殴り飛ばしたいんだけど。」 「炯さん。ほんっとに、大人気ないですよ。」 その、さくらと悠真のツーショットを沙苗が、可愛い!天使!と撮りまくっている。 さくらのために結局、合計何台のカメラが出動したのか...。     
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