『発表会は未経験』

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あははー...。 葵は笑うしかない。 大きな舞台だったのだが、さすがにさくらは立派にやりきった。 むしろ、堂々としていて、驚くくらいだったが。 こんなに大きくなったのね...。 葵は感無量だ。 「葵さん、涙ぐむとか、マジやめて。」 「だってー、炯さん、感動ですよ...。こんなに大きくなったのねって、思いませんか?ひとりで舞台出てるんですよ。偉くないですか?」 「もらい泣きしそう。マジ、やめてって。」 「うるさいわよ、親バカなの?」 撮影中の沙苗に、物凄い勢いで、睨まれた。 ...ごめんなさい...。 その後、みんなで夕食を取り、さくらも悠真と遊び倒して、帰りの車ではすっかり眠り込んでいる。 家に着いて、炯が抱き上げても、うぅんと言うだけで、起きる気配がない。 炯は抱きあげたまま、寝室に連れていった。 「お疲れ様。」 「うん。なんか、すげー疲れたな。葵も大変だっただろ。」 「結局、すごい人数集まりましたよね。」 「あれで、フルメンバーじゃないしな。」 「あ、沙苗さんが、映像は編集して、ブルーレイにして、持ってきてくれるって言ってましたよ。」 「あいつはどこまで、気合い入ってんだ。」 ソファに座った炯においで、と言われて、葵はきゅうっと抱きつく。
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