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翌朝、涼真が目を覚ますと、ベッドに伏せて寝ている結衣がいた。
ここで、寝たのか…。
サイドテーブルに洗面器とタオルが置いてある。
恐らく、夜中に汗をかいた涼真のために用意して、汗を拭いたりしてくれていたのだろう。
本当に…。
昨日はいつ、眠りに着いたのか、涼真は分からないが、夢うつつで、ぽんぽん、と布団をたたくあやすような、結衣の動きと、優しい声のトーンを覚えている。
ほぼ、熱は下がってスッキリはしているが、高熱だったせいか、身体が怠い。
今日はもう、休んでしまおう。
そう思って、さらりと、結衣の髪に触れた。
「ん…。」
結衣がベッドから顔を上げる。
涼真は安心させるように、笑いかけた。
「結衣さん…」
「涼真さん、お熱、大丈夫ですか?」
「昨日よりはだいぶ。結衣さんのおかげですね。」
「良かった…。あ、今日は日勤なので、出ちゃうんですけど、明日は遅番なので、早めに帰ってくるようにしますから。」
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