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翌朝体調は良くなったけど、お母さんに学校へ行くのを止められてしまった。
「今日は念のためお休みしなさい。最近ちょっと頑張りすぎたのかもしれないわね」
頑張りすぎたつもりはないけど、中学まではよく休んでいた学校を、最近はほとんど休まず登校していた。もしかしたら知らないうちに、体が悲鳴を上げていたのかも。普通の人が当たり前にすることを、私はできない。
「でもほんとにもう大丈夫だよ? 学校も行ける」
「いけません。お母さん仕事に行ってくるから、今日は家でゆっくりしてるのよ」
ベッドの上に座っていた私を横にさせ、お母さんが布団をかける。
「もう大丈夫なのに……」
「だーめ。何かあったらすぐに連絡ちょうだいね?」
お母さんはいつまでも私を子ども扱いする。心配をかけている私が悪いんだけど。
「じゃあ、行ってくるね」
「うん……行ってらっしゃい」
部屋のドアがパタンと閉まり、お母さんが階段を下りていく。やがて玄関のドアも閉まる音が聞こえて、この家には私しかいなくなった。
静まり返った部屋の中、私は布団の中からぼんやりと天井を見つめる。真っ白で、何の面白みもない光景。
小学生の頃から、こんなことはしょっちゅうだった。学校を休んだ日は、こうやって布団の中でじっとしているしかなかった。退屈でちょっと寂しくて、情けない。
目を開けているといろんなことを考えてしまうから、無理やり眠ろうとぎゅっと目を閉じる。だけど全然眠れなくて、私は何度も寝返りを打った。
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