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 右に左に顔を殴られ、唇からは血が流れる。  「何かあったんですか」  「横入りを注意しただけなんです」  「黙って見ているだけですか」  正義とは何か。人とは何者か。考えさせられるこの中年のとった行動に。  「ちょっと待て。お前ら」  「なんだてめえ。やっちまうぞ、こらっ」  「こっちのセリフだ、この野郎」  俺に殴りかかったガキの拳を避け、腹を殴った。奴は苦しそうに倒れた。  「さっきまでの威勢はどこに行ったんだ?かかってこいよ」  「くっそ、ぶっ殺してやる」  光り物だ。腕掴みそいつの喉を突く。うずくまって、苦しそうにむせる。その様を見ている間に不意を突かれ後ろから両脇をとられた。右足をおもいきり踏みつけるとそのガキには頭を押さえ込み蹴りを入れた。もう一人いたが、そいつは怖気付いて逃げていった。
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