20人が本棚に入れています
本棚に追加
大芝生の広場は春や夏には大勢の人々が押し寄せる非常に人気の高い場所だ。
走り回っても球技をしても問題にならないくらいの広大さと大空がある。
しかし12月の現在は閉鎖されていて誰も入る事が出来ない。
子供たちはここにたどり着くとそのエリアへの侵入を防いでいるフェンスにとりついた。
マックがネオを肩にのせ、立ち上がった上でフェンスに手をつきながらネオも立ち上がり、これをよじ登って乗り越え、向こう側にぶら下がって飛び降りる。
これをジャスティンも行い、二人が越えた向こうから縄梯子を放ってそれを掴み、マックがこれを使って登るのを支える。
ニネットは縄梯子が固定されているのではなく、子供が二人で掴んでいるだけだと言う事が不安だったが、今さら退くわけにもいかず意を決してそれを登り、先を行った三人のようフェンスにぶら下がって飛び降りた。
「へぇ、女子なのにやるじゃん。」
「男子女子は関係ないでしょ。」
怖かった事は隠して澄ました顔で言う。
関門を突破した四人はひとけのない雪の野原に深い足跡をつけながら進んで行った。
最初のコメントを投稿しよう!