20人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんなさい、いなくなったのはうちの子だけじゃないのに。」
「だから協力し合いましょ。何か手がかりになる事はないか三人で思い出してみましょう。」
その言葉にジャスティンの母はさらに声を震わせた。
「あの子がニネットをそそのかしてこんな事をさせたとしたら私どうしよう!あなた達にどう謝ったらいいの?」
ニネットの両親は顔を見合わせた後、父親が穏やかに言った。
「まだそうときまった訳じゃないでしょう。ジャスティンの事は小さい頃から知っているが、曲がったことをする子じゃない。横断歩道で困っていたお婆さんの手を引いてあげる様な子だからね。仮にジャスティンが原因だとしても相応の理由があると私たちは考えますよ。」
「だからそう言う事よりも今は子供たちの居場所について考えてみましょう。」
ニネットの母親も言う。
「そうね。」
もう一口ココアを飲むとジャスティンの母親は頷いた。
「ニネットが夜中に抜け出す理由…。あたかもいるように見せかけていた以上これは計画的な事で事件じゃないのは確かだ。」
「でもあなた、クリスマスイブによ?サンタさんが来る日に抜け出す子供なんて釈然としませんわ。」
最初のコメントを投稿しよう!