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第1章 いつもの朝
side ルイ
僕は、ルヰ・アナタシア。
近隣の国の中でも優秀で、とても賢いと名高く人気のある、フリューゲル学園の生徒会長を務めている。
アナタシア家は格式高い家柄で、世界で三本の指に入る財閥だ。
僕は、その家の養子。
中々子供が出来ず、辛い不妊治療を受け続けていた母上を見兼ねての苦肉の策みたいだったけれど、僕が息子で誇らしいとまで言ってくれる、厳しくも優しく…愛情深い人達だ。
けれど、3年前僕には弟が生まれた。
しかも、αの男児。
当然アナタシア家の本当の長男であり、家督を継ぐ者のはずなのに…それでも、父上は僕に家を継がせてくれるらしい。
…………Ωとしても出来損ないの、この僕を。
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